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地震保険のすすめ!(中編)

2020-08-03

地震保険を「賢く」「正しく」使おう!

地震保険の加入上限額は火災保険加入額の50%まで!

全損になったら保険で全部建て直す!
意外と、地震保険でこんな認識をされている方も珍しくありません。全損と聞けば家が倒壊し、まるで住めない状況を想像する方が多いようです。
損害認定基準については以前に説明した通りですが、仮に全損になっても損害のすべてが補償されるわけではありません。
地震保険の加入額は、火災保険加入額の50%までと決まっており、火災保険を2000万円で加入されているなら1000万円が上限となります。
全損判定で契約金額の100%である1000万円、大半損なら60%である600万円、小半損なら30%である300万円、一部損でなら5%である50万円が給付されます。
(2016年12月末以前に地震保険を契約されている方は全損100%、半損50%、一部損5%の3区分で給付されます)

なんだ……地震保険じゃ家は直せないのか。
確かに、地震保険で家を完全に補修することは出来ません。しかしながら、地震保険は、保険対象になる大きな地震が起こり、家に損傷が出た場合にそのつど申請の出来る稀有で有能な保険です。
2011年の東日本大震災で一部損を受領したのち、直近で起きた地震でもう一度一部損を受領した方が沢山いらっしゃいます。
このように、地震保険を「賢く」「正しく」利用することで、来るべき大災害に備えましょう。
アントン・チェーホフは言いました。『知識は、実践されないと価値がない』と

地震保険にも「時価」があるって本当?

食べ物の時価とはちょっと違う地震保険における時価

お寿司、ステーキ、最近だとショートケーキなど、時価でメニューを提供するお店があります。
その日仕入れた素材の値段によって、提供するメニューの値段が変わるというものです。
素材は、場所や、季節や、相場によって値段が上がったり下がったりしますが、地震保険における「時価」とは、被災した建物の、その時点の価値のことを指します。
それは、最新機種が毎年発売されるスマートフォンと一緒で、時間が過ぎることでその価値が上がることはまずありません。
過ぎる時間と共に、その価値は下がります。地震保険における時価とは、この老朽化を加味した金額を意味しています。

例えば、火災保険を2000万円で加入されている場合、その2000万円から老朽化分の価値を減殺して時価を算出します。
時価の算出方法は保険会社によって異なるのですが、仮に被災に合った今の時価が1000万円と算出された場合、地震保険によって支払われる保険金はこの1000万円を基準として計算されます。

1000万円の地震保険をかけている自宅が全損と認定されたとしましょう。
しかし、仮にこの建物の時価が800万円と算出されていたら受け取れる保険金は1000万円ではなく最大で800万円になります。
「私の家は古いから、もう価値はないと思うのですが、それでも保険はおりるのでしょうか?」よく、そんなご相談を受けます。
経年劣化など、抗えない時の流れというものは確かにあります。ただ、地震保険の観点で言えば、適切にメンテナンスを施していて、人が居住出来る状態であれば、火災保険の契約額50%を下回ることはないと言われています。
つまり、1000万円を下回ることはほとんどない、ということです。

気になる!地震保険の保険料のこと

保険料に幅が出る本当の理由

地震保険の保険料は法律に基づいて算出されます。前述であるように、どの保険会社で契約しても、条件が同じであれば保険料は同じということです。
それでも、よく耳にする保険の高い安い、これは何が原因なのでしょう?

それは「建物がどこにあるか」「建物が何でできているか」です。
以上2点で、保険料は変わります。言い換えると「住所」と「構造」でしか、保険料は変わりません。
目安で言うと、保険金額1000万円当たりで木造建築なら年間1万1400円~3万6300円、鉄骨・コンクリート造の建物なら6800円~2万2500円です。
このように、住所や構造によって保険料に幅が出ます。

我々が保険金受給額の最大化をお手伝いします。

一般社団法人全国建物損害調査協会
理事
阿藤 博祐

一般社団法人全国建物損害調査協会
建物損害調査 コンサルタント
芦川 恵介

一般社団法人全国建物損害調査協会
損害保険登録鑑定人 二級建築士
望月 美由紀


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